種子取祭(たねとりさい)

 竹富島の種子取祭(地元の言葉で「たなどぅい」)は、陰暦の9,10月中に廻り来る甲申(きのえさる)の日から甲午(きのえうま)の日までの10日間にわたって、毎年実施されます。新暦に直すと、毎年ずれていくので、きちんと確認しておくことが重要です。04年は11月7.8日が芸能奉納でした。
 1977年(昭和52年)に国の重要無形民族文化財に指定され、祭の期間中は多くの人でにぎわいます。特に、7日目、8日目に行われる芸能奉納は、2日間で約70点の踊り、芸能を披露しますし、また、島出身者もその多くが帰省するため、島は全島をあげての大にぎわいとなります。

 種子取祭は、その名からも分かる通り農耕に関する行事であり、種を蒔き、それが無事に育つことを祈願するもの。現在では、竹富島で農業は行われていないが、種子取祭の各行事は古来の儀式に則って行われています。

 種子取祭の7日目、8日目に行われる芸能奉納は、大きく分類すると、踊り(ブドゥイ)と狂言(キョンギョン)とに分けることができる。踊りは女性の担当であり、狂言は男性の担当。
 踊りと狂言には、竹富島で生成されたものと、他の八重山の島々から取り入れたもの、さらには沖縄本島や本土から入ってきたものがあります。なかでも狂言の内容は幅広く、組踊り、本土の近代演劇までも狂言と称しています。

 竹富島には、玻座間村と仲筋村の2つの村があります。玻座間村はさらに東と西に分かれ、種子取祭の芸能は、玻座間村と仲筋村の競演という性格をもっています。7日目の奉納芸能が玻座間村であり、8日目が仲筋村と決まっています。

「NAPCOTI 種子取祭」より主に引用しました

2004年の奉納芸能を中心に 画像提供 杉森さん
弥勒(みるく)様 芸能奉納 格好いいですね。
子どもたちも役割がたくさんあります。 よく見ると仲盛荘のおばぁも楽しそうに踊っています。